商談の目的を明確にし質問事項を決めておきましょう

自社製品に興味をもっているお客様との商談は、市場や競合メーカーに関して信頼性の高い情報を得ることができる絶好のチャンスです。自社製品の紹介だけではもったいないです。

しかし、初めて、または付き合いの浅いお客様から情報を聞き出すのは簡単ではありません。特に海外の場合は言葉の壁もあり、ついついお客様のペースに飲みこまれ肝心なことを聞き逃したりします。
少しでも多くの情報を得るために、打合せ前に質問事項を簡単にメモする事をおすすめします。

役立つ商談テクニック

必ず聞きたいことを決めておく

事前にメモした質問事項の中で、特に聞きたい項目には、目印“マーク”を付けておきましょう。お客様との打合せは常に流動的です。思わぬ方向に話しが展開したり、打合せ時間が予定より短くなったりします。
そんな時は、質問内容を柔軟に変更する必要があります。あらかじめ優先順位をつけた質問のメモを用意しておけば、限られた商談時間の中でも最低限の情報を得ることができます。

会話の流れにあわせて

初めてのお客様との打合せの時は、質問事項がどうしても多くなります。しかし、まだ親密でないお客様に質問攻めすると不信感を抱かれます。
打合せが始まったら、質問事項を書いたメモをさりげなく開き、まずは、お客様のペースで自由に話しをしながら、会話の中で質問事項の内容を埋めていくようにすれば自然です。

さり気なくメモする

お客様からの情報を露骨にメモしていると嫌がられることがあります。
理想はメモを取らずに頭に入れることですが、人間ですからどうしても忘れてしまいます。さり気なく価格、数量、仕様など数字のところだけを目立たないように走り書きでメモする程度が良いです。

商談が終わったあとの雑談時間も使う

商談が終わったあとは、お客様の気も緩んでいることがあります。そんな時は、雑談をしながら、質問事項で、まだ確認できてないことや曖昧だったところを聞いてみましょう。
もし、商談が穏やかに進んでいたのであれば、お客様は快く答えてくれるはずです。
※肝心なのは、質問事項を常に意識しておくことです。

情報はその日の内に整理する

お客様から得た情報は、必ずその日の内に内容を整理します。箇条書きで良いので時間をかけず行いましょう。もし、忙しくて整理する時間がとれないときは、数字に関係する事だけでも書いておきます。翌日になると記憶は薄れます!

ちなみに、内容整理の時間を短縮するため、質問シートの雛形を作っておくと便利です。

質問シートの雛形に必ず入れておきたい項目
♦お客様の生産量に関する情報
♦お客様の問題
♦競合の情報(価格、性能、良いところ、悪いところ)

こうして集めたお客様の情報は、自社だけの貴重な財産です。
1件1件の情報が集まって線となり、やがては市場全体像が見えてきます。高額な調査機関のデータを購入するよりも信頼できる情報になります。