Googleはウェブサイトの管理者向けに多くのウェブサイト解析用ツールを無料で公開しています。ウェブサイトの解析用ツールは有料のものも多数市販されていますが、特殊な要求がなければGoogleが提供するツールでも十分事足りると思います。

1.Googleアナリティクス

Googleアナリティクスは世界中で多くのユーザーを持つ、ウェブサイトの集客パフォーマンスを解析するための無料のソフトウェアです(有料版もあり)。よほど専門的な解析を必要としない限りは、中小企業のウェブサイトの管理者が使うツールとして必要な機能は、全て揃っています。実際のところ、使い始めの段階では機能が多すぎて、何から手を付けたらいいのか分からない、と感じる方が多いのではないでしょうか。しかし、グーグルアナリティクスは関連書籍が豊富で、ネット上でも有用な知識が多数公開されているので、慣れれば使い方に困ることはほとんどないでしょう。

2.Search Console

ウェブサイトの検索エンジン(Google)でのパフォーマンスを解析するためのツールです。Googleアナリティクスでも検索パフォーマンスは確認できますが、検索クエリが確認できるなど、Search Consoleでなければできない解析も多数あります。ウェブサイトがどのように検索されているかを解析することが主目的となるので、SEOを進める際は必須のツールとなります。検索のパフォーマンスの確認以外にも、ウェブページのインデックス申請、サイトマップの送信、エラーの確認など、ウェブサイト管理者にとって必要と思われる機能が多く含まれています。
※ 最近(2018年12月現在)、このSearch Consoleは新しいバージョンへの移行が始まっています

3.PageSpeed Insights

モバイル版、PC版に分けてウェブページの読み込み時間を解析し、スコアで結果を知らせてくれる便利なツールです。ページの読み込み速度が遅いことはウェブサイトのパフォーマンスに大きな負の影響を与えるので、新しいページを作ったときや新たにコンテンツを既存ページに投入した際にこのツールで読み込み速度を計測することは非常に重要です。更にこのツールでは速度の計測後、なぜ速度遅延が生じているのかの要因とその解決策を教えてくれます。多くの場合、その要因の筆頭に挙げられるのは画像サイズですが、更に便利なことに、このページでは最適化(縮小化)された自社のウェブサイト上の画像が解析後自動で直ちに準備され、ボタン一つでダウンロードすることが可能となっています。
※ 最近(2018年12月現在)、このPageSpeed Insightsは新しいバージョンへの移行が始まっています

4.モバイルフレンドリーテスト

計測対象のウェブサイトがモバイルデバイスでの表示に最適化されているかを判定してくれるツールです。スマホ専用サイトやレスポンシブなウェブサイトでは計測後、緑色の文字で「モバイルフレンドリーです」と表示されるはずです。スマホでの検索ボリュームがPCを追い越したこともあり、今後Googleではモバイル版ウェブサイトを基準に全てのウェブサイトのインデックスを行っていく方針のようです。

5.キーワードプランナー

Google Adwordsの一機能として提供されている、任意のキーワード又はそれに関連するキーワードの検索ボリュームや、指定したURLに関連するキーワード候補、各キーワードの競合性などを教えてくれるツールです。本来Google Adwordsを利用するウェブサイトの管理者向けに開発されたツールであると思われますが、このツールによりキーワードごとの検索ボリュームが分かるので、SEOを行う際にも大変重宝します。なお、このツールを使うにはGoogle Adwordsのアカウントが必要となります。

まとめ

ここではGoogleが提供するツールの概要を説明しましたが、これらを使いこなすだけでも相当高いレベルでウェブサイトの解析ができるようになります。
Googleが望むことが検索エンジンの利便性向上であるとすれば、検索結果として表示される各ウェブサイトが、
①ユーザーの検索意図に沿ったもの
②スピーディに表示されるもの
③スマホできれいに表示されるもの
であることは、Google自体の優位性を維持することに役立っていると思われます。そのため、Googleが提供するツールを使い、地道にウェブサイトの解析と改善を続けていけば、おのずとGoogleの望むウェブサイトに近づき、上位表示達成に近づいていけるのではないでしょうか。