今週、日本のある装置メーカー様が、弊社で作成した中国語のパネルを持って中国上海の国際展示会に初出展しました。
このメーカー様は、非常に高い技術力を持っており日本国内ではトップシェアです。しかし、一歩国外に出ると、その名前はほとんど知られておらず、早くから積極的に中国ビジネスを展開している競合ドイツメーカーに市場を奪われており大きく出遅れておりました。
これまでは、日系企業だけを相手にビジネスをしていれば十分な売上が見込めため、敢えて値引き交渉が激しく、取引リスクの高い中国ローカル企業を相手にする必要はありませんでしたが、製造工場の大部分が中国にシフトした現在、メーカーの営業担当者は、中国ローカル企業とのビジネスは避けて通れないとの危機感を持っておられました。
何度か打合せを行い、市場調査を兼ねて大型国際展示会に参加する方向になりましたが、欧米の装置メーカーのように十分な予算を確保して一気呵成に動くような社内体制ではなく、低予算でリスクのない営業方法として、弊社が提携している中国現地のローカル企業の展示会ブースを間借りしてパネルだけ出展することになりました。
国際展示会ではデモ機を出展することは集客の観点からとても重要ですが、どうしても実機の出展ができなければ、写真付きのパネルを出すだけでもあるていど集客が見込めます。ただし、中国の展示会ではパネルは中国語が原則です。英語だとそのまま通りすぎてしまう確率が高くなります。今回の場合も写真付きの中国語大型パネルを出展したので展示会初日から中国ローカル企業との具体的な商談があり、メーカー様の予想を上回る成果がありました。(中国ローカル企業の展示会ブースを間借りしたことで、集客に一定の効果があったと思われます。)
展示会終了後、メーカー担当者様より直々に連絡があり、
『想像を遥かに超える展示会スケールとチャイナビジネス文化にとても驚きました。本格的に中国市場に参入すべく社内の具体的な調整を進めたい。』と連絡がありました。中国ビジネスを支援している弊社にとって、このお言葉はとても励みになります。
テレビや新聞でも中国の情報は手に入りますが、やはり自ら現地に乗り込んて直接ローカル企業と話をし、中国ビジネスを直接体感することはとても重要です。
どんな製品を作っているのか?全自動機が欲しいのか手動機が欲しいのか?どうやって生産しているのか?今後の投資計画は?などなど、現地のお客の顔を見ながら話すことで新しい発見が沢山あります。是非、皆さんも中国展示会に挑戦してみてはいかがでしょうか?