海外ビジネスで成功しているメーカーの特徴
いろいろな技術系の製品を海外に販売してきましたが、海外ビジネスに成功しているメーカーには、一つの特徴があります。
それは、常に提案型の回答をしてくるということです。
例として、
金属加工メーカー様に、特殊な機械部品の製作依頼を1個だけ依頼したとします。
私の経験では、ほとんどのメーカーは、価格が合わないからと言って断ってきます。
確かに、引き合い内容だけを見ると儲けにならない仕事です。
ボランティアではないのですから、断ることはある意味当然です。
しかし、
海外営業が上手な業者は、1個の場合が高くなる理由を書いた上で、安くするための提案をしてきます。例えば、
『材料を支給してくれれば対応が可能です』
『1000個だと単価がxx円にできます』等々
更に、丁寧な業者だと技術的な情報や実績の製品写真などを添付して送ってくれます。
ビジネスは、いつも小さなきっかけからスタートします。
顧客対応にちょっとした工夫をすることで、意外な市場を見つけることがあります。
ある日本の某木材加工メーカー様に、サウジアラビアから突然引合いがありました。
サウジアラビアの顧客は、メーカーがサイトに掲載をしていた商品写真を見て問い合わせしてきたとのことで、購入数量は1個だけ。
日本のメーカー様は、職人だけの小さな企業で、海外ビジネスは、もちろん経験なし。
引合い数たった1個で、しかも中東。。。。
リスクや手間を考えると、通常は断るところ、そのメーカー様は、断らずにどうすれば条件であれば取引できるかを考え、それを客先に伝えなんとか受注。
無事最初の一個を納めた後、実はこの製品が、サウジアラビアの方で大きな需要がある製品だったことが分かり、今では年に40フィートコンテナ3本も出荷する大きなビジネスになっているそうです。
どんな引き合いも、断らずに、どうすれば出来るかを考えて答えるようにすれば、思わぬ需要に出会えます。