最近はクラウドソーシングを活用する企業が増えました。
今回はクラウドソーシングのデメリットについて考えてみます。
厳重なセキュリティが問われる仕事には向かない
「フリーランサーの本人確認」などのシステムで補完されてはいるものの、委託側の企業には、クラウドソーシングを活用する際、フリーランサーの信頼性及びそのフリーランサーが仕事の責任をどこまで負うことができるのか等につき、慎重な判断が求められます。
依頼する仕事の中でもデリケートな問題として取り扱う必要があるケースを以下に例示します。
•個人情報などの取り扱いに関係する仕事
•クレジットカードの決済など金銭に関係する仕事
•企業の内部機密を扱う仕事
あくまでここでの見解となりますが、これらの仕事を委託する際の相手としては、依然として従来の業者(企業)である方が適切であると思われます。
もちろんクラウドソーシングのサービスの提供者側としては、サービスの仕組みとして仕事の受託者の信頼性の担保につき既に優れた解決策を提供しているものとも思われますが、フリーランサーの「自由な働き方」と、先に例示したようなデリケートな仕事は根本的に相容れにくいと感じられます。
特定の相手と長期的かつ継続的な取引関係を築くことには向かない
上述した通り、フリーランサーはその言葉の通り本来フリー(自由)な存在であり、彼らが依頼主となる企業と仕事を通じて長期的かつ継続的な関係を築くことを望むかどうかは、あくまで彼ら次第です。
また仮に本人がそう望んだとしても、例えば本人の不可抗力的な事情で仕事の継続ができなくなった場合には、働き手の替えが効かないという意味で、従来の業者に比べ柔軟性に劣るでしょう。
緊急対応を要する案件には向かない
繰り返しとなりますが、フリーランサーはフリーです。そのため、彼らが海外旅行に行くのも、長期休暇を取るのも自由です。従って、例えばシステムがダウンした、今日中に専門性の高い技術翻訳を行わなければならない、等の急を要する案件につき、目星をつけたフリーランサーが直ぐに対応してくれるかどうかは定かではありません。
まとめ
どんなものについてもメリットとデメリットが存在します。従って中小企業が仕事をアウトソースする場合、仕事の内容によって従来の業者(企業)に委託するのか、クラウドソーシングを活用するのか、賢く選択したいところです。