昨年5月、米国トランプ政権が行った中国・華為技術(以下ファーウェイ)への制裁にも関わらず、2020年第二4半期(4月から6月)ファーウェイは、合計5580万台のスマートフォンを出荷し、韓国サムスンを抜いて世界シェア20%のトップ企業になりました。
これに苛立った米国は、2020年8月17日更なる規制を発表し、第三者の企業が米国の技術や装置を使い製造した半導体ウエハをファーウエイに供給することも禁止しました。
これによりファーウェイは、台湾MDEIATEKなどを使った迂回調達ルートが遮断されることになります。
ファーウェイは、来年初までの半導体ウエハを確保していると言われており、今回の追加制裁ですぐにスマートフォンなどの製品生産が出来なくなるわけではありませんが、苦しい立場に追い込まれることは間違いありません。
中国のメディアサイトでファーウェイのスマートフォンで使用されている半導体メーカーリストを見つけました。
ネット情報なので鵜呑みにはできませんが、中国の代替メーカー情報も載っていたため日本人向けに再編集しました。
このリストを見てお分かりの通り、ファーウェイのスマートフォンには、たくさんの米国企業の半導体が使われています。
ここ数年で中国メーカーの技術力は大幅に向上しましたが、スマートフォンの性能に直結するコア半導体はやはり欧米メーカーが強いです。
また日本人として日系企業が少ないことも気になります。
1980年後半、NEC・富士通・東芝・日立製作所など日の丸半導体は世界をリードし、ワールドワイド半導体市場の50%強の生産シェアを獲得していました。
あれから30年、米国は半導体業界で息を吹き返しましたが、日本はイメージセンサーのSONYと一部ディスクリート半導体メーカーを除いて競争力を失ってしまいました。
米国、中国に対抗する日本企業が増えることを願います。