海外SEOとは?
中小企業がインターネットを通じ海外で自社製品を拡販する為には、SEOを避けては通れないでしょう。
SEOとはSearch Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略語で、ネットユーザーが何らかの目的のためにGoogleなどの検索エンジン上で検索を行った際に、いかにして特定のウェブサイトを検索結果の上位に表示させるか、についての一切の取り組みのことを指します。
単純な話となりますが、海外SEOとはつまり「海外向けに行うSEO」を意味します。もちろんそれは外国語(多くの場合、英語)で行われることになるでしょう。
自社のウェブサイトが検索結果の上位に表示されるということは、ネットユーザーに見つけてもらいやすくなるということでもあるので、結果的には自社のウェブサイトの情報(タイトルなど)がクリックしてもらいやすくなる、ということになります。
SEOが上手く機能している状態とは、自社ウェブサイトの露出が上手く機能している状態とも言えるでしょう。検索エンジンの検索結果におけるウェブサイトの表示順位は、検索エンジン側の評価項目や計算手順に従って決定されるので、SEOとは、いかに自社のウェブサイトを検索エンジンの評価項目・計算手順に適応させられるか、と言い換えてもよいでしょう。
SEOに要するコスト
別な機会に再度述べますが、SEOを通じ、検索エンジンの広告以外の部分に自社ウェブサイトを表示させること自体には、費用はかかりません。その行為は検索エンジンの「広告」とは区別され、自然検索対策またはオーガニック検索対策などと呼ばれるべきものです。従って、SEOに成功し、自社ウェブサイトの情報が検索結果の上位に表示されれば、無料で高い広告効果が得られたことになります。
但し、SEOの過程の中で生じるコンテンツ・ライティングなどの一連の活動を行う為には多少なりとも費用を要することが殆どであると考えられるので、そのような間接的な費用まで考慮すると、結局SEOにはある程度のコストが必要になると思われます。
SEOは誰でもできるのか?
基本的には誰でもSEOを行うことは可能です。
当社の知り合いでも、中小企業のごく普通の広告担当者であるにもかかわらず、SEOを効果的に実施したことで、世界中の検索エンジンにて自社のウェブサイトの上位表示に成功された方もいらっしゃいます。
但し、効果的なSEOにはある程度の根気と時間、及び知識が必要となります。以下に、SEOに必要と思われる主な知識を記します。
1.検索エンジンが検索順位決定のためウェブサイトを評価する際の項目(と思われるところ)に関するもの
2.自社のウェブサイトに価値ある情報を掲載するための、自社製品やその製品が属する業界の一般知識
3.SEOを効果的に進めるためのITツールに関するもの
1.のカッコ書きで「と思われるところ」と記したのは、Googleなどの検索エンジンが世の中のウェブサイトをどう評価するか、という項目自体が、ごく基本的な部分を除き検索エンジン側からは公開されていないため、それがあくまで想定の域を出ないことによります。
一般的によく聞かれる話として、例えばGoogleではウェブサイトの評価に数百にも渡る項目を用いており、その評価項目自体も日々変更が加えられている、というものがあります。当社でもそのような話を信憑性が高いものとして考えてはおりますが、定かであるかどうかは分かりません。
SEOに関して、中小企業のウェブ担当者がその道のプロに引け目を感じ、自分では実行できないのではないか、と感じる必要は全くないと思います。
その理由は、前述の通り、検索エンジンが世の中のウェブサイトをどう評価しているかについては誰も正確な内容を知らないこと、いかにITマーケティング分野のプロであっても中小企業の(あなたの)属する業界の知識を持ち合わせているわけではないことにあります。
中小企業が行うSEO
SEO、つまり自然検索の舞台では、保有するノウハウやキーワードの選び方によっては中小企業でも大手企業と台頭に勝負できるでしょう。Googleは会社の規模や知名度そのものは考慮しないのです。
矛盾するようですが、SEOのノウハウが「あいまい」な点も、大手企業がいつも優位ではいられない状況を作っています。もちろん、「ファミレス」「ゲーム」などのいわゆるビッグキーワードの自然検索においては、もともとの知名度もあり、中小企業が大手企業に勝つのは難しいでしょう。しかしながら、様々なニッチ・キーワードなどからのユーザー流入をトータルで考えた場合、やり方によっては中小企業自身にとって満足がいく結果を出すことは決して不可能ではありません。
ウェブサイトの一貫したテーマ
海外に限った話ではありませんが、中小企業の行うSEOの成功の為には、ウェブサイトの語るテーマに“一貫性”を持たせることが重要であると思います。
例えば、自社の属する業界・業種が「ボルトとナット」であれば、基本的にはどのページでも訴える内容は「ボルトとナット」に関するものであることが望ましいと思われます。その基本方針を守ることで、Googleなどの検索エンジンに対し「このウェブサイトは総体的にボルトとナットについて述べている」と訴えることができるものと考えます。
(実際に、かつてGoogle search consoleに存在した「コンテンツキーワード」という機能では、ウェブサイト全体で、あるキーワード(例えば、本ケースではボルト)がどの程度出現したか、を表す目安が公表されていました。これはGoogleが、ウェブサイトの中での主要テーマをキーワードの頻出頻度から読み取っていたものと思われます)
これはネットユーザーからの目線で考えても言える話で、自社のウェブサイトの専門性(ボルトとナット)が高ければ高いほど、ネットユーザーにとって「探しているもの」がそのウェブサイトにあるのかないのかの判断が素早くできることとなり、彼らの利便性が高まります。ネットユーザーの利便性のアップは、いかなる場合も、最終的にはウェブサイトにポジティブなSEO効果を与えるものです。
実際には、多くの製品(ゆえに多くのテーマ)を扱うAmazonなどの大手のウェブサイトについてはこの方針は当てはまらないかもしれませんが、少なくとも中小企業の運営するウェブサイトについては「テーマを絞り一貫性を持たせること」がSEOにプラスになることは経験上間違いないものと考えております。