中国ならではの民族大移動、春運とは?
春運(チュンユン、chūn yùn)とは、中国の旧正月である春節(チュンジエ、chūn jié)の帰省Uターンラッシュのことです。この春運は、毎年旧正月の2週間前から始まり春節を挟んで約40日間続きます。
春運という言葉は1980年、人民日報にて使われたのが始まりと言われております。当時、中国では改革開放政策により人民の地方から都市への移動制限が緩和され、多くの地方民が故郷から離れて仕事や学業のため都会に出るようになりました。そして、春節の期間の大規模な里帰り現象が発生し、世界に類を見ない人民大移動である『春運』が生まれました。
春運期間中に移動する人の合計数は、当初1億人程度でしたが2015年には総数が37億人になり、ヨーロッパ(7.4億人)、アフリカ(12.2億)、アメリカ(3.2億人)、インド(13.5億人)の総人口に匹敵します。
春運期間は人民の移動が優先されるため、貨物などの物流の多くが止まります。中国からの調達または中国向けに出荷を考えている日本企業は、春運期間を頭に入れて物流計画を立てておく必要があります。
参照情報源:百科『春运(中国特有的文化现象)』より