香港デモと台湾人
中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の撤回を求めて始まった香港のデモは沈静化するどころか拡大をしている。
先日は、大阪で香港デモの支持を訴える香港人にたいして中国本土の中国人が罵声をあびせるニュースが流れたが、日本人としてただただ平和的な解決を祈るばかりである。
本日9月3日、香港の 黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏が、香港デモへの支持をもとめて台湾を訪問した。 彼は2014年香港で起こった民主化デモ「雨傘運動」の学生リーダーであり今回の香港デモでも需要人物の一人である。
台湾の行政トップである蔡英文総統は、中国と一定の距離をおいた国家を目指す民進党員であり、香港デモに参加した人にたいして肯定的な発言をしている。
しかしながらビジネスにおいては、今の台湾は中国と一体化しており、中国から離れるわけにはいかない状況である。よって台湾人の中でも香港デモに対しては賛否が分かれる意見がわかれるところだ。
日本人が出張や旅行で台湾に行っていても、香港デモに対する台湾人の思いを直接感じることはないが、ふと通った地下道で驚くべき光景を目にした。
地下道に貼られたメッセージ
表面的にはいつもと変わらぬ台湾であるが、台中市中心街の某地下道に入るとメッセージが張り紙が埋め尽くされいた。そのメッセージの多くは【香港加油(香港頑張れ!)」と書かれてある。また「今日の香港は、明日の台湾だ」「香港人は正義を貫け!」など熱いメッセージもあった。
待ちの地下道にひっそり貼られた張り紙が台湾人の総意だとは思わないが、すくなくとも香港デモを台湾の自主独立と重ね合わせてみている台湾人は確実にいる。
香港のデモが台湾に飛び火しないことを心から祈るばかりだ。