今週(7月9日~13日)の黒鉛電極相場は、全体的に安定していましたが、一部、特殊仕様の製品価格は、続落しました。
現在、黒鉛電極メーカーは、輸出が不振のため、内需(中国国内向け)の掘り起こしに注力しています。
先月の黒鉛電極メーカーの動向
中国中央政府の環境保護政策により、河南省と河北省地域の黒鉛電極メーカーが生産量で影響を受けました。これにより、2018年6月中国18社の大手黒鉛電極企業の生産総量は、昨年同期費で、約4.79万㌧(4.58%)減少しました。
しかしながら、中国国内の新興電極メーカーが次々と操業を開始しており、黒鉛電極の供給能力が増加し価格競争が厳しくなっています。現在は、買い手市場であり、入札案件では、安価落札となるケースが増えています。
中国国内市場
最近、中国国内市場では、UHP 450-500mmの需要が高まっており、ユーザーの現品在庫が品薄状態となっております。 また、電極製造の原料であるニッドルコークスの相場が上がったので、今後、黒鉛電極の相場にどのような影響が出るか注意が必要です。
黒鉛電極の最新価格
◆2018年7月13日時点の参考価格
超ハイパワー電極(UHP)直径450-700mmのEXW価格:6~14万元/MT
ハイパワー電極(HP)直径300-500mmのEXW価格:5~8万元/MT
普通電極 直径300-500mmのEXW価格:3~4.5万元/MT
今後の相場見通し
業界専門家達の意見によると、相場は大きな変動がなくなり安定してきましたが、中小電極メーカーが更に価格を引き下げる可能性があること、環境規制による生産規制を受けていたメーカーの操業再開および新興メーカー生産開始などにより、今後の相場は、緩やかに下がっていくと予想されております。