HSコードが違っている…

先日あるお客様の依頼で中国産食品原料の輸入価格の調査をおこないました。輸入価格調査で一番注意が必要なのは関税率です。とくに食品関連では高い関税率があるので事前確認は必須です。
製造元である中国食品メーカーの担当者に日本の輸入関税を調べたいのでHSコード※1(国際的に通用する商品コード)を教えて欲しいと依頼すると、すぐに『HSコードは、〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇です。』と回答が来ました。もう一つ追加の質問で、これまで日本向けに販売した経験はありますか?と聞いたところ『無い』との回答….。
念のため、日本の税関に電話し、製品概要を説明したところ、HSコードは、恐らく△△△△△△△△△△であろうと中国側とは全く違うHSコードを言ってきました。

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どちらのHSコードが正しいのか?

中国食品メーカーは、製造者だけあって誰よりも製品内容をよく知っています。よって、彼らが判断したHSコードは、それなりの根拠があるはずです。しかし、最終的に日本の通関で適応されるHSコードを決定するのは、輸入国の税関担当官です。中国サプライヤーのHSコードが通用されない可能性は十分にあります。中国サプライヤーの情報と日本の税関による電話でのコメントのどちらが正しいか判断するには、事前教示制度※2と呼ばれる、調査制度を利用して、税関に必要な書類、見本(または見本に代わる写真、図面等)を提出し文章で正式回答を得るしかありません。

今回の対応について

今回はお客様が、まだ市場調査の初期段階で概算価格だけ知りたいとの事だったので事前教示制度は利用せず、中国サプライヤーと日本の税関の見解が異なっている事を伝え、それぞれのHSコードの関税額をお伝えしました。ちなみに、中国側HSコードの関税額は1キロ当たり119円、日本税関のHSコードだと無税でした。調達コストがキロあたり119円も異なるということは、事業者にとって大きな金額です。

※1:HSコード
国際条約(HS条約)で定められた製品コード番号です。日本では「輸出入統計品目番号」、「関税番号」、「税番」などと呼ばれております。関税率はHSコードによって規程されているため、HSコードを特定しなければ関税額は分かりません。HSコードの上6桁はHS加盟国・準拠国が同じルールで分類するため各国共通です。尚、7桁目以降は各国独自の細分化ルールであり国によって違います。ただし、米国では、HTS(Harmonized Tariff Schedule)の輸入コードで商品分類の運用がなされています。
※2:税関の事前教示制度
輸入者が事前に輸入予定貨物のHSコードや関税率などを知ることができる制度です。輸入者が、税関指定の照会書と見本または参考となる資料(見本に代わる写真、図面等)を、輸入を予定している税関に提出すると、原則として30日以内に書面にて税関からの正式回答(事前教示回答書)を受け取ることができます。税関からもらった回答文書(事前教示回答書)は、当該回答書が発出されてから3年間、輸入申告の審査の際に尊重されます(法律改正等により取扱いが変わった場合を除きます。)