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海外の軍需産業製品を作っているメーカーに輸出はできるのか?

道義的な話は別にして、そもそも軍需産業に関わっている海外企業に機械や部品を輸出できるのでしょうか?貿易に詳しくない人でない場合でも、北朝鮮や国際テロ組織アルカイダなどに関係する企業に販売が出来なこと容易に想像できると思います。では、米国にある軍需製品を作っている工場向けだと、どうなのでしょうか?

例えば、米軍向けの医療用製品を作っている米国メーカーからの依頼で、御社の製造装置を輸出すると仮定します。その場合は、何か特別な輸出許可が必要なのでしょうか?

答えは、普通の民生品を作っているメーカーに輸出するのと同じように、非該当証明書を付けておけば問題なく輸出できます。貿易用語でいいかえると、輸出する製品が、輸出例別表第1の1~15項に該当しない製品であり、且つホワイト国(輸出例別表第3に掲げる地域)向けであれば、売り先が軍需製品を作っていても問題なく輸出できます。念の為、経済産業省の安全保障貿易管理政策課に電話して確認したところ同じ回答でした。

ただし、これは輸出する装置が米国内で使われる事が前提となります。もし、米国から転売され最終的にはホワイト国以外で使用されるのであれば、使用用途によっては輸出許可申請が必要になります。
また、たとえ装置が米国内で使われる場合でも、その装置を使って製造する軍需製品が国連武器禁輸国、地域、外国ユーザーリスト向けに販売されるようであれば、経済産業省の安全保障貿易管理課に連絡をしてほしいとの話でした。

輸出規制は不必要に恐れる必要はありませんが、勝手に決めつけて動くことは危険です。少しでも心配がある場合は、専門家に相談するか、経済産業省の安全保障貿易管理課に直接聞いて正しい判断をしましょう。

ホワイト国(輸出令別表第3の国)
アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、カナダ、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、大韓民国、ルクセンブルク、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国、アメリカ合衆国

外国ユーザーリスト
外国ユーザーリストとは、大量破壊兵器、生物兵器、化学兵器、輸送用ミサイル等の開発、製造等に使われる懸念がある外国の企業名、組織名を列記した経済産業省が作成し公開している企業リストのことです。2017年4月11日現在462社が記載されてます。皆さんご察しの通り、リストで一番多いのはイラン221社、二番目が北朝鮮127社です。
では、三番目はどこだと思いますか?私はパキスタンかシリアと思っていたのですが、中国の44社でした。尚、香港3社も加えると中国は計47社になります。中国の場合、研究所や大学が多数リストに入っています。よってコンタクトしてきた中国企業の組織名称にUniversityやInstituteなどが入っている場合は、注意が必要です。因みにリスト記載してある中国の大学は、西北工業大学、北京航空航天大学、哈爾濱工業大学、国防科学技術大学、電子科技大学です。また、意外なところでは、台湾企業も1社リストに掲載されてます。
これから海外進出に力を入れていこうと考えている企業は、不要なトラブルに間込まれない為に、外国ユーザーリストを一度は確認しておきましょう!
※経済産業省 外国ユーザーリストのリンク: