ビジネスや旅行で頻繁に海外に行く人が気になるのが航空チケット代金です。
最近は店頭販売でなくインターネットで購入する人が増えています。格安航空券を販売する旅行代理店は、業界用語ではオンライン旅行会社(OTA=Online Travel Agency)と呼びます。
オンライン旅行会社はたくさんありますがサービスや価格に各社違いがあります。海外出張で利用することを前提に当社独自の視点でオンライン旅行会社主要7社を比較してみました。
ビジネス出張におけるオンライン旅行会社選びにの5つのポイント
- サイトの作りがユーザー視点になっていること。最近は往路復路の飛行機を個別に選択できるサイトが増えてきました。
- キャンセル・変更に関しての規約が分かりやすく表示されていること。(悪い事例:ユーザー自身がクリックしないと規約が読めない)
- 料金・表示が明瞭で分かりやすく表示されていること。(悪い事例:検索時は安い価格を表示して、最終の代金支払い段階になってから手数料が上乗せされる)
- 経営がしっかりした会社が運営していること。(悪い事例:格安旅行会社「てるみくらぶ」倒産による旅行者被害)
- トラブルが発生した場合の電話サポート体制がしっかりしていること。(悪い事例:緊急時の問合せ電話番号が不明瞭であったり有料ナビダイヤルで長時間待たされる)
オンライン旅行会社 主要7社の比較
ビジネス出張でANAやJALなどフルサービスキャリア(FSC=Full Service Carrier)の海外格安航空券をインターネットで購入する場合、どのオンライン旅行会社(旅行代理店)が良いか下記6つの項目にもとづいて評価してみました。
オンライン旅行会社の評価項目と評価基準
- 価格の分かりやすさ:条件を記入して検索した後にすぐに最終購入価格が表示される会社を高評価にしました。
- ユーザービリティー:シンプルな画面で直観的に航空券を素早く検索できる会社を高評価にしました。
- 電話サポート:問合せ電話番号が分かりやすく表記されており、また電話代金が高いナビダイヤルではない会社を高評価としました。
- 取消規約の表示:航空チケット購入時に分かりやすく表示されている会社を高評価としました。
- 取消規約の表示:航空チケット購入時に分かりやすく表示され いる会社を高評価としました。
- チケット価格: フルサービスキャリア(FSC=Full Service Carrier) のチケットをクレジットカード決済した場合の価格が安い会社を高評価としました。
オンライン旅行会社7社の評価結果
評価定義:★★★良い ★★普通 ★あまり評価しない
FSC主要2路線の価格比較(クレジットカード払い)
オンライン旅行代理店主要7社について
サプライス Surprice
総合点数:16点
親会社は東証一部上場企業の大手旅行代理店㈱エイチ・アイ・エス(資本金は110億円※2017年10月31日現在)。エイチ・アイ・エスはツアーパックが主力であるがサプライスは航空券販売にフォーカスしている。
サイトの構成はとてもシンプルで必要最小限の情報を記入するだけで航空券の検索が可能。直観的にチケット購入操作ができる。行きの便(往路)と帰りの便(復路)を個別に選択できるので、時間指定がある出張者にとって使い勝手が良い。また取消料金・キャンセルポリシー・予約変更も確認がしやすい。
検索で表示される金額がそのまま購入金額である。またカード支払で追加手数料が加算されることはない。
電話による直接問合せは、顧客に負担が大きい有料ナビダイヤルだけなのが少し残念であるが、海外出張用の航空券購入でおすすめである。
エアトリ Airtrip
総合点数:9点
運営会社は2007年創業で2016年3月に上場したベンチャー企業、株式会社エボラブルアジア(本社:新宿)。
もともとは 「空旅.com」という航空券予約サイトを運営していたが、2018年5月には海外航空券販売に強いDeNAトラベルをわずか12億円で買収し傘下に収めた。人気芸人を使った広告により知名度を上げている。
日本の会社が運営しているということで心理的な安心感がある。資本金は8億5000万円。
オンライン航空券専門会社だけあってチケット検索は容易。しかし航空券発券規約・キャンセル・変更についてはユーザーが自らワンクリックをしなければ条件詳細が確認できない。、あたチケット発券段階になってからクレジットカード決済手数料など追加費用が上乗せされる場合があるので注意が必要。
航空券のキャンセル対応として、チケットガード保険というのがあるが、保険求償ができない場合の事例に関する説明が不足している。もし加入する場合はカスタマーサポートセンターに連絡して詳細内容の確認をすることをすすめる、
スカイチケット Skyticket
総合点数:9点
インターネット専門で格安航空券を販売している新興旅行代理店。親会社は株式会社アドベンチャー(本社:東京都渋谷区)。資本金557,180千円(平成31年5月14日現在)、従業員数72名 ※アルバイトは除く(平成30年6月30日現在)。
特に国内航空券の販売には強く、 スマートフォンのアプリのダウンロード数では国内ナンバー1である。
クレジットカード払いの場合、追加で手数料が別途必要となる。フルサービスキャリア(FSC=Full Service Carrier) の海外航空券を購入する場合は必ずしも安いという訳ではない。
ユーザーへ電話代金を負担させるナビダイヤルではない。問合せ電話番号が分かりやすく表示されている。
エクスペディア Expedia
総合点数:13点
インターネット専門で格安航空券を販売しているアメリカの旅行代理店。グループ全体の売上112億ドル。オンライン旅行会社としては世界2位である。
ホテル予約サービス企業として世界的に有名なホテルズドットコムやトリバゴはグループ企業であり、飛行機とケットとホテル予約を格安で探したい人には人気が高い。
ジェイティビー JTB
総合点数:16点
テレビCMなどで知名度はナンバーワン。2018年3月31日現在、資本金23億4百万円、連結売上高は1兆3,229億92百万円もあり会社の信用力は申し分ありません。
JTBは国内最大の旅行会社です。むかしは日本交通公社という名称でしたが、2001年にJTBへ社名変更した。
トリップドットコム Trip.com
総合点数:13点
運営会社は、世界最大級のオンライン旅行会社 Ctrip.com Limited(本社:香港)。2003年には米国NASDAQにも上場している。従業員は3万人以上、会員数も3億人を超えている。東京をはじめ、ニューヨーク、エジンバラ、シドニー、香港、ソウルなど、世界中の都市にオフィスがある。
中国系の旅行会社だけあって、中国大陸、香港、マカオ、台湾向けにおいて強いといわれており、中国国内のホテルでは他社では取り扱いがないものも多数掲載しているとのこと。中国へ行く場合は価格チェックしておくと良い。
阪急交通社 Hankyu Travel
総合点数:15点
阪急阪神ホールディングスの中核事業会社で阪急阪神東宝グループに属する日本の旅行会社。本社は大阪。資本金は1億円、売上高297億円(2019年3月31日時点)。
格安ツアーブランドの「トラピックス(trapics)」が有名。