日本―英国・米国でのビジネス支援をやっているコンサルタント会社の社長さんが来社して下さり、これからお互いの得意な分野で協力し合う事になった。
初めてお会いしたが、まさに英国紳士といった方で、物腰はとても柔らかく、日本企業とのビジネス経験が豊富で流暢な日本語を話される。
仕事の話が一通り終わり、英国人として日本の企業をサポートして難しいことは何か聞いてみた。
すると、日本の企業は、新しい市場開拓をする時にお金をかけずに動こうとする場合が多いと言われた。
例として日本の装置メーカーの欧州市場開拓をサポートした時に、評価機やデモ機などを現地に置くお金がないとのことで話が頓挫したとの事。
では、英国企業はどうなのかというと、中小企業といえども新しい市場があると見込んだら、まず計画を立て必要な予算を確保した上で動き出すのが通常で、万が一予想に反して需要が無かった場合は、素早くプロジェクトを見直すという。
確かに、日本の企業は、新しい市場に入る時は、とても慎重になる場合が多く、具体的な受注が見えてから初めて投資に踏み込む場合が多い。
しかも、慣性の法則ではないが一度動き出したプロジェクトは中々見直しが出来ない。
どちらも一長一短あると思うが、我々日本企業は、リスクを取って果敢に挑んでいく海外企業達と競争していることは常に意識しておく必要がある。