中国人から見た非友好国は?
中国人が最も非友好的と思っている国はどこかご存知ですか?
『歴史問題がある日本じゃない?』という人もいると思います。
しかし、
中国のメディア機関である環球網(Huanqiu.com)が、2017年末に中国で行った調査によると、日本ではなく意外な国が1位になりました。
環球網アンケート調査結果
まず驚くのは日本が4位ということです。
順位が低いから日中関係が改善したと考えるのは早計であり、たまたま日本の話題が少なかっただけだと思います。もし、質問が『非友好的な国は?』でなく『嫌いな国は?』だったなら日本は何位になったか気になるところです。
次に意外なのは、アメリカの3位です。
2017年1月にトランプ大統領が就任してから米中関係は急変しました。中国を一方的に敵対視するアメリカは、非友好国1位に選ばれてもおかしくないと思えますが、中国人にとってはそれ以上に印象が悪い国があるようです。
2位のインドですが、中国は昔からカシミール地方やヒマラヤ東部の国境地帯でインドと小競り合いをくりかえしています。また、アメリカよりも上位ということはインドと中国の難しい関係を象徴しています。
最後に1位のオーストラリアですが、日本人で予測できた人は少ないと思います。
オーストラリアには多くの中国人移住しており友好国として選ばれることはあっても非友好国のイメージがないからです。しかし、調査結果では6割近い得票を得てダントツのトップでした。
今回、回答した中国人14,441名の年齢層や職業については不明であり中国人の総意とは言えません。
オーストラリア(豪州)が非友好国トップとなった理由
これまでオーストラリアは最大の貿易相手国として中国と良好な関係を維持してきました。
中国から大量の移住者や留学生を受け入れることで手に入れた中国マネーは、オーストラリア経済を活性化することに貢献しました。
しかし、オーソトラリア社会で中国人の影響が増し、中国企業による不動産投資で住宅価格が高騰したり、中国人から献金を受けた政治家が中国寄りの発言をするなどの問題が発生するようになりました。
危機感を感じたオーストラリアのターブル政権は、投資や政治献金を通じて、オーストラリア国内で影響力を広げる中国の動きを抑え込む政策を打ち出しました。
これまで中国マネーの恩恵を被りながら、手のひらを返して中国人を悪者扱いするオーストラリア政府に対して、中国は強い不快感をいただいており。
オーストラリアでの中国人に対する差別に関するニュース報道も影響し、2017年最も非友好国になったと思われます。