海外ビジネスにおけるオファーの重要性について

海外企業とのビジネスは、諾成契約(だくせいけいやく)です。つまり、当事者の一方がオファー(OFFER)し、相手方が承諾(ACCEPTANCE)すれば契約として成立することになります。承諾の方法は色々ありますが、日本を含め殆どの国は方式自由の立場をとっており、口約束でも当事者同士の合意があれば有効とします。
しかし、口頭契約は意見の相違があると証明が困難になる為、実ビジネスでは、必ず書面で確認する必要があります。

御社が海外向けに自社製品を販売する場合、まず海外の買手が望んでいる製品概要や数量などを確認し、その後で見積金額・仕様・支払条件などを書いたオファーを送ることになります。もし海外の買手が、御社のオファーをそのまま承諾すれば、たとえ注文書が出てなくても契約が成立したことになります。
よって、オファーの記載内容に不備があってはいけません。特に、有効期限・支払条件・納期等などは重要ですので、初めて取引する相手には注意が必要です。また、貿易規則(貿易条件)も、古いインコタームズと現在使われているインコタームズ2010では、解釈の違いが若干あるので、単にFOB やCIFとだけ書くのではなく、インコタームズ2010のFOBであると定義しておく必要があります。

英文例:
The trade term “FOB“ shall be interpreted in accordance with INCOTERMS 2010
訳:貿易条件FOBは、インコタームズ2010により解釈されるものとする。
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とりあえずオファーを出したい場合はどうすれば良いか?

オファーはとても大事であり注意が必要と述べましたが、実際のビジネス交渉では、買手側の都合もあり時間をかけて完璧なオファーを作る余裕が無い場合がほとんどです。朝連絡が来てその日の内にオファーを出さなければビジネスチャンスを逃す場合もよくあります。そんな時には、買手側に送るオファーの書面タイトルを条件付きとすることをお勧めします。

例えば、御社が売手である場合、書面タイトルをOffer subject to Seller’s confirmationにして、買手にオファーすれば、買手がそのままオファーを承諾しても、売手がそれを確認し承諾しなければ契約は成立しません。
また、数量に限りがある製品に対して複数の買手から引合いが来た場合は、書面タイトルをOffer subject to prior sale または、Offer subject to being unsold としておけば、先売り御免条件となり、売り切れになれば契約は成立しません。

海外ビジネスは、ちょっとしたルールを知っておくだけで、不要なトラブルに巻き込まれずに済みます。
皆様の海外ビジネスが上手く行くことを願っております。