メール文末の注意書きはいったい何?
仕事をしていると、文末に長文の注意事項がかかれたメールを受け取る場合があります。
これは「免責文言」と呼ばれているものです。海外の製造業・IT・金融機関からのメールで良く見られます。
「免責文言」を使う送信者のほとんどは自動署名を設定しているため、同じタイトルのメールでやり取りをしていると、メール本文の大半が「免責文言」で埋まってしまう場合があります。
なぜ煩わしい「免責文言」をわざわざ入れるのでしょうか?
調べてみたら意外な事実が分かりました。
免責文言を入れる目的とは?
免責文言の書き方は標準化されています。
まず初めにメールが機密扱いであることを明記し、その後に誤送信で受信した人に対して第三者への内容漏洩を禁ずる注意事項を記します。
このパターンは世界共通であり、中国語でも英語でも基本同じです。
では、誤送信されたメールを受信した人が注意事項を無視して第三者にメール内容を漏洩したらどうなるのでしょうか?
気になって弁護士さんのホームページで色々調べてみました。
結論は「記載内容を悪用して脅迫したり、騙したりしないかぎり、内容漏洩で法的に罰せられることはない。」との見解です。
なぜなら免責文言は送信者が一方的に書いているだけであり、受信者が合意していないからです。
法的拘束力がないのであれば「免責文言」を入れなくても良いのでは?と思いますが、実は隠された目的があります。
それは免責文言が入ったメールは、「原則機密扱いとなる。」という事です。
海外企業とビジネスをする場合、NDAとよばれる秘密保持契約を結び、機密扱い情報の取扱いルールを取り決めます。
通常、機密扱いの書類を送る場合「取扱注意」、「機密扱い」、「Confidential」などの文言を明記しておく必要があります。
しかし、メールに免責文言が自動署名されるように設定しておけば、発信するメールすべてを機密書類扱いにできるのです。
英語や中国語の免責文言テンプレートを用意しました。興味ある方は下のボタンをクリックしてダウンロードしてお使いください。