仕事や旅行で台湾にいく日本人は非常に多く、2017年は189万人でした。

台湾は、日本にとって大事な経済パートナーです。台湾の人達と良好な関係を構築するため、私たちは日本人は、台湾のことを勉強しておく必要があります。今回は、知っているようで知らない台湾国旗の知識をお伝えします。

2つの国旗を使う台湾人

皆さんは、オリンピックで台湾選手を見たことがありますか?

2018年平昌オリンピックの参加国名簿を見ても台湾という国名は、存在しません。

なぜかというと、台湾人選手は、対外的に中国の一部、チャイニーズ台北(中華台北)として参加しているからです。

よって、国旗掲揚でも、台湾の正式国旗ではなくチャイニーズ台北の旗である梅花旗(Méi Huā Qí)を使います。

※2018年11月24日、台湾で東京オリンピック・パラリンピックに、これまで使われてきた「チャイニーズ・タイペイ」ではなく、「台湾」という名称で参加を申請するかどうかについて住民投票が行われましたが、反対票が賛成票を大きく上回り、「台湾」という名前での東京オリンピック参加は否決されました。

日本開催された国際大会で掲げられたチャイニーズ台北(中華台北)の旗

国家として認められてない台湾

シャープを買収した鴻海精密工業(ホンハイ)、スポーツ自転車の世界的メーカーGIANT(ジャイアント)、半導体チップ製造受託の世界トップ企業TSMC(台湾積体電路製造)、海運・航空・ホテル業などを手掛けるEVERGREEN(エバーグリーン)など台湾企業は、世界で活躍しています。

高い経済力を有する台湾ですが、意外なことに日本を含め国際社会から国としては認められていません。

なぜなら、1971年に国連(国際連合総会)が、中国(中華人民共和国)を正統な国として認定し、それと同時に中華民国(台湾)が国連と国連機関から脱退したからです。

国連加盟国は、中国を正式国家として取り扱っており、その中国が台湾を中国の一部(台湾省)として認識しているため、台湾を国として認めることができないのです。

台湾に頻繁にいく日本人でも驚かれるのですが、日本と台湾は、国交がないため台湾滞在中にパスポートを紛失しても、台湾には日本領事館(大使館)はありません。
事務処理を代行する公益財団法人日本台湾交流協会でパスポートの再発行を行います。

2018年時点で台湾を国として認めている国(計19カ国)
中米のベリーズ、エルサルバドル、ニカラグア、グアテマラ、ホンジュラス、カリブ海地域のハイチ、セントクリストファー・ネイビス、セントルシア、セントビンセント・グレナディーン、南米のパラグアイ、オセアニアのキリバス、マーシャル諸島、ナウル、パラオ、ソロモン諸島、ツバル、アフリカのブルキナファソ、スワジランド、欧州のバチカン

台湾の正式国旗は、どんなデザインなのか?

台湾(中華民国)国旗の正式名称は、青天白日満地紅旗(せいてんはくじつまんちこうき/Qīngtiān Báirì Mǎndì Hóngqí)です。
ベースが赤色のため、中国(中華人民共和国)の国旗と似ていますが、中国は左上に黄色の星マークがあるのに対して、台湾は白色の太陽マークです。

台湾国旗:青天白日満地紅旗(せいてんはくじつまんちこうき)

中国(中華人民共和国)の国旗:正式名称は、五星紅旗(ごせいこうき/Wǔxīng Hóngqí)。一番大きな星が、中国共産党。周りを囲む4つの小さな星は、労働者・農民・小資産階級と愛国的資本家・知識人を表す。

台湾国旗(青天白日満地紅旗)のルーツ

清朝の末期1894年に孫文(孫中山)を中心として政治結社、興中会が結成されました。
孫文たちは、同志を互いに見分けやすくする目印として、青天白日旗(せいてんはくじつき)を作ります。これが現在の台湾国旗の左上マークに該当します。

孫文(孫中山)
中国の政治家・革命家。初代中華民国臨時大総統。中国革命の父として「国父」とも呼ばれる。現在台湾の100ドル紙幣に描かれている。日本へ2度亡命し、日本人と結婚していることでも有名。

青天白日旗(せいてんはくじつき)

青天は正義を、白日は友愛を象徴し、太陽の12本の光芒は12刻を表し永遠を象徴しています。

※実際に青天白日旗(せいてんはくじつき)をデザインしたのは、孫文の幼馴染であり革命同志の陸 皓東(りく こうとう)

1911年に辛亥革命により清朝が滅亡し、いったん中国の代表(中華民国臨時大総統)に選ばれた孫文でしたが、すぐに政権を軍閥総帥である袁世凱に奪わます。

日本に亡命した孫文は、1914年に東京で中華革命党を立上げ、1919年に改組し中国国民党(現在の台湾国民党)を結成します。その時に、革命時代の目印、青天白日旗を党旗に定めます。

1925年に孫文は亡くなりますが、1928年、中国国民党の新しいリーダーとなった蒋介石が、中華民国の新政府(南京国民政府)を立上げるとき、赤色をベースとした青天白日満地紅旗(せいてんはくじつまんちこうき)を正式国旗に採用しました。

1949年の12月7日、蒋介石率いる中国国民党は、毛沢東率いる中国共産党との戦いに敗れ、中華民国の首都を南京から台湾の台北に移し、立ち去った日本軍の代わりに台湾を統治します。

以降、中華民国の国旗である青天白日満地紅旗(せいてんはくじつまんちこうき)が台湾の正統な国旗なりました。

独立派が掲げる台湾旗

台湾人の中には、もともと中国大陸の国家であった中華民国の国旗「青天白日満地紅旗(せいてんはくじつまんちこうき)」に抵抗を感じる人もおり、本当の独立国として台湾旗を作るべきであるとの声もあります。